「スマートフォンでのショッピングサイトの見せ方(1)」タイトル

2011年5月 通販新聞社 月刊「ネット販売」連載記事バックナンバー

携帯電話を「通販ツール」に進化させるプロフェッショナル育成講座 タイトル ビジネス感度を高めで受講のこと

連載◆75時間目
「スマートフォンでのショッピングサイトの見せ方(1)」

皆さんこんにちは。飯野です。この記事が紙面に載る頃には東日本大震災から1ヶ月余りが経っていると思います。被災地の復興を心からお祈りすると共に、読者の皆さんが、いつもどおりに仕事ができていることを願っております。今、我々がやるべきなのは自粛ではなく、商売をして経済を回し、一日も早く被災地の復興に繋げていくことではないでしょうか。 そんな訳で今回も、売上を上げるための携帯サイトのユーザビリティーについて勉強して行きたいと思います。なお今回からは、携帯と同等にスマートフォンについても扱っていきます。前回、前々回と書いてきたように、スマートフォンは今後数年で確実に利用者数が従来型携帯電話(いわゆるガラケー)を抜きますので、今からトレーニングしておきましょう。



売れないのは「スマートフォンだから」ではない

図1)スマートフォンサイトの商品一覧ページ

弊社でも以前からお勧めしているスマートフォン対応ですが、スマートフォンに対応したサイトで、思うように売上が上がっていないサイトや、携帯サイトよりもスムーズに動くはずなのに、1人あたりのPVが携帯サイトの半分ほどしかないサイトがあります。それを、「スマートフォンで物を買うことが浸透していないから仕方ない」と思い込んでいませんか?前回の記事では、「まずはスマートフォンで表示させることが大事。改修は後からで良い」と書きました。確かにそうなのですが、スマートフォンに対応して何ヶ月か、スマートフォンだけのCVRを計算してみてください。携帯サイトをそのままスマートフォンに表示させただけでは、携帯サイトよりもCVRが落ちていませんか?それをデバイスの違いだと諦めてはいけません。少し手を加えるだけで、スマートフォンサイトは格段に使いやすくなります。逆に言うと、携帯サイトと同じままの表示では、スマートフォンの特性を十分に活かすことはで きないのです。次の項からは、携帯サイトとは違うスマートフォンならではのユーザビリティーを具体的に紹介していきます。


スマートフォンの画面は長くてもOK

図1を見てください。これはとあるサイトのスマートフォンでの商品一覧ページです。画像と価格が画面いっぱいに表示され、画面は下に長くスクロールさせる仕様です。画面の長さは携帯サイトの3倍ほどありました。しかも、画面の下部にある「もっと見る」ボタンを押すとさらに画面が伸びていきます。そんなに長かったら上に戻るのが大変だと思われるかもしれませんが、今使われているスマートフォンの多くは、画面の上部をダブルタップすると瞬時に最上部に戻ることができるので問題ありません。

このように、スマートフォンの画面を設計するときは、携帯サイトの常識を忘れることも時には必要です。

開閉機能で大きな画像や複数の画像を見せる

図2)スマートフォンサイトの製品ページ

次に、図2を見てください。画面Aでは1つの画像しか表示されていませんが、画像の下の「イメージ1、2、3」のボタンを押すと、図Bのようにそれぞれ画像が開き、もう一度ボタンを押すと画像が閉じます。

画面いっぱいに画像が表示できるので、携帯のようにサイズを気にすることもなく、鮮明な画像を見せることが出来ます。ボタンで画像を閉じれば元の画面に戻るので、スクロールの煩わしさもありません。


Twitter、Facebook連携は必須?

スマートフォンからTwitterやFacebookを使っている人が今とても増えています。スマートフォンサイト上でも、「ツイートする」や「いいね!」というボタンを見かけることが多くなってきました。今でこそ利用者が限られているかもしれませんが、これらのソーシャルメディア連携機能はいずれ必須になっていくでしょう。大手携帯キャリア幹部も「スマートフォンの普及=ソーシャルメディアの拡大」だと言い切っているくらいです。

特に、Twitterに関しては今回の東日本大震災で一気に注目を浴び出したことは間違いありません。まさに生活に密着したツールとなりつつあるのです(ただしFacebookの「いいね!」は2011年3月現在、携帯には公式に実装されていない)。

図2では、小さいですが商品画像の下に、「ツイートする」と「いいね!」ボタンがついています。「ツイートする」を押すとツイート入力画面が表示され、入力枠には自動的に商品名と、短縮されたこのページのURLが入っている状態になります。

「いいね!」ボタンは「Like」と表示される場合もありますがどちらも、押すとその端末でFacebookを使っているユーザーであれば、自動的に自分のFacebookのウォールにこのページが投稿される仕組みです。非常に簡単に、自分の友達に自分が気に入った商品のことを知らせることができます。

Twitterが不特定多数の人に情報を与え、受け取る側も受け流しやすいのに対し、Facebookは特定の人(友達)にかなり高い確率で確実に情報を届けることができるのです。日本ではFacebookはまだそれほど普及していないため全てのコマースサイトでの効果のほどは現段階では未知数ですが、スマートフォンの普及とともに、今後拡大していく分野であることは間違いありません。


PC、携帯、スマートフォンどれも重要

私はこれからのコマースサイト制作は、PC、携帯、スマートフォンの3つのユーザビリティーを同等の重要度でもって設計していくべきだと考えます。

携帯サイトがおまけだった時代が終わったように、スマートフォンのサイト設計がオプションサービスである時代はまもなく終わります。ちなみに2010年末の調査では、インターネット利用機器で最も多いのが「携帯電話・PHS」で94%、次いで「PC」の78%となっています(「ケータイ白書2011」より)。

実際、弊社でも、携帯サイトの立上げと同時にスマートフォンサイトを立上げたいという相談が増えてきました。スマートフォンの対応をまだ迷っている企業は段々と取り残されていってしまう運命にあると思います。



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飯野勝弘プロフィール

飯野勝弘プロフィール

日本IBM㈱にて法人営業後、大手通販会社の通販部門責任者を経て、 ㈱MTI(ジャスダック上場企業)執行役員モバイルコンテンツ事業部長として、公式コンテンツ300サイト以上の立ち上げを経験。現在㈱モバイルコマース代表取締役として、全国の通販企業の携帯サイトコンサルティング業務を行う。
主業務に携帯サイトの設計企画、3キャリアへの公式承認代行(完全成功報酬制)、サイト開発、運営、売上UPコンサルティング、セミナー等 幅広く活動中。毎月4キャリア(ドコモ・KDDI・ソフトバンク・ウイルコム)へ通販企業様の公式サイト提案を行っている。数社のIT企業役員も兼務。


連絡先:東京都世田谷区用賀2-38-14 青木ビル 4階
電話03-3700-5259



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