「ショッピングサイト購入画面のNG集」タイトル

2010年8月 通販新聞社 月刊「ネット販売」連載記事バックナンバー

携帯電話を「通販ツール」に進化させるプロフェッショナル育成講座 タイトル ビジネス感度を高めで受講のこと

連載◆66時間目
「ショッピングサイト購入画面のNG集」

皆さんこんにちは。飯野です。日頃から色々な携帯ショッピングサイトの購入画面を見ていますが、失礼ながら「まだこんなことをやっているのか!?」というサイトがたくさんあります。今回は「購入画面のNG集」と題して、各サイトの何がいけないのかを見ていきたいと思います。皆さんのサイトも同じことをしていないか、是非チェックしてみてください。



NGその1:購入時に会員登録を強制している

最近、10社ほどの公式ショッピングサイトを使ってみたのですが、信じがたいことに、半分以上のサイトが購入時に会員登録を強制していました。商品をカートに入れて、いざ買おうとすると「会員登録してください」と出てくるのです。中には会員登録したあと、カートではなくトップページへ戻るものもありました。はっきり言って、これでは物は売れません。「会員登録」というのは、インターネットの世界だけの特殊な性質だと覚えておいてください。リアル店舗でお客様が何かを買おうとしたときに、「会員登録してください」と言うお店がありますか?そう考えれば自ずと、会員登録を必須にする必要があるかどうかが見えてくるはずです。優れたサイトでは大抵、会員登録しないでも購入できるようになっています。

会員登録を勧めるのであれば、購入後に「会員登録すると次から購入が便利になりますよ」というように自然に誘導するようにしましょう。その際、会員登録フォームでは、既に購入時に入力した氏名や住所等は再度入力させないようにしましょう。固体識別が可能な携帯端末では、入力したことのある情報は最初からフォームに表示させることが可能です(ただし固体識別情報の通知設定をONにしている端末のみ)。

また、会員登録で取得する情報は必要最低限にしましょう。ショッピングの会員登録に、業種や職種は必要ありません。入力項目が多ければ多いほどコンバージョンが下がってしまいます。

NGその2:注釈、入力例が分かりにくい

図のNG例(1)を見てください。郵便番号と携帯電話番号の入力例の数字が、何故か途中から「XX」となっています。これは完全に制作側の視点からしか作られていません。ユーザー視点から見れば、この例を見て必ず「おや?」と思うはずです。入力例があるのはとても良いことなのに、かえって分かりにくくなっていて残念です。携帯サイトの基本は「ユーザーに頭を使わせない」こと。携帯のユーザーは、操作していて面倒だと感じたら即離脱します。そのようにならないために、購入画面では特に、入力例や注釈は徹底的に分かりやすい表現にする必要があります。

NG例(2)を見てください。「~で構いません」という表現が使われています。これでは全角でも良いのか駄目なのかはっきりせず、ユーザーが悩んでしまいます。同じくNG例(2)では「郵便番号、TELともにハイフン不要」という表現がありますが、郵便番号の入力欄は2項目も上です。ここではなく、郵便番号の入力欄の上か下に表示すべきです。さらに言うと、「ハイフン不要」と書くよりも実際にハイフンを入れない記入例を示したほうが、ユーザーは直感的に理解することができるでしょう。

NGその3:入力文字が自動変換になっていない

購入画面では、ふりがなは半角片仮名で、郵便番号は半角数字で、メールアドレスはアルファベットで…などと、様々な入力文字の指定があります。その際、テキストボックスをクリックすると自動で変換されるように作られているでしょうか。常に初期値の漢字変換のままになっていませんか?これも、実際に使ってみると非常にストレスを感じる点の一つです。携帯サイトのもう一つの基本は、「ユーザーがボタンを押す回数を1回でも減らす」ことです。テキストボックスで自動変換になっていなかったら、ユーザーは何度携帯のボタンを押して変換しなければならないでしょうか。その度にコンバージョンが落ちると思ってください。

NGその4:テキストボックスの数が不適切

テキストボックスの数は、郵便番号なら1つか2つ、電話番号なら1つか3つ、生年月日であれば、8桁でひと続きにしてボックスを1つにするか、年と月と日を分けて3つにする…などと様々あります。いくつでも良いという訳では決してありません。これも「ユーザーがボタンを押す回数を1回でも減らす」ことを大前提に考える必要があります。

ユーザーがボタンを押す回数を1回でも減らす

郵便番号と電話番号に関しては、1つのテキストボックスにするのが良いでしょう。少しでも入力を減らすためハイフンは不要です。入力例も必ず表示すること。ハイフンが入力された場合にエラーを出しても良いですが、出来ることならエラーを出さずに、システム側でハイフンを削除して登録されるようにするとベストです。一方、生年月日のテキストボックスの数は必ずしもひと続きが良いとは限りません。8桁と聞いたら「19700101」のように難なく入力できるユーザーであれば良いですが、全てのユーザーがそうとは限らないからです。例えば高齢者向けのサイトだったら、丁寧に年と月と日を分けて入力したほうが使いやすく、間違いも少ないかもしれません。あくまでもユーザー層によって使い分けることが大切です。

またNG例(2)では、「都道府県市町村名も必ず入力してください」と書かれているにも関わらず、テキストボックスは1つだけです。実際に適当な文字の羅列で入力したところ、問題なく登録できてしまいました。これでは登録時点で誤入力を判別できず、ユーザーもサイト側も後から余計な手間がかかることになります。このような所は省略しないようにしましょう。

NGその5:確認メールがないorタイミングが悪い

皆さんのサイトでは、購入後の確認メールを小まめに送っているでしょうか。これがないと、ユーザーは不安になってしまいます。確認メールは1つだけではありません。購入完了メールを送っていないサイトはまさかもうないと思いますが、最低でも購入完了と発送完了の2つメールは欲しいところです。即日発送の商品であればこの2つがあれば良いですが、発送までに時間のかかる商品の場合は、発送完了メールの前にもう1つ、「発送準備中」のようなメールを送ることをお勧めします。注文しても在庫がなく何日も待たなければならない場合など、ユーザーに「キャンセルしようかな」という気持ちがいつ起きてもおかしくありません。それを防ぐのが小まめなメールです。在庫が確保できた時点で「商品がご用意できました」や「これから発送準備にとりかかります」などと1日も早くユーザーに知らせ、ユーザーに安心感を与えることが大切です。



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飯野勝弘プロフィール

飯野勝弘プロフィール

日本IBM㈱にて法人営業後、大手通販会社の通販部門責任者を経て、 ㈱MTI(ジャスダック上場企業)執行役員モバイルコンテンツ事業部長として、公式コンテンツ300サイト以上の立ち上げを経験。現在㈱モバイルコマース代表取締役として、全国の通販企業の携帯サイトコンサルティング業務を行う。
主業務に携帯サイトの設計企画、3キャリアへの公式承認代行(完全成功報酬制)、サイト開発、運営、売上UPコンサルティング、セミナー等 幅広く活動中。毎月4キャリア(ドコモ・KDDI・ソフトバンク・ウイルコム)へ通販企業様の公式サイト提案を行っている。数社のIT企業役員も兼務。


連絡先:東京都世田谷区用賀2-38-14 青木ビル 4階
電話03-3700-5259



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