「他サイトに差をつける!購入遷移のポイント他」タイトル

2009年12月 通販新聞社 月刊「ネット販売」連載記事バックナンバー

携帯電話を「通販ツール」に進化させるプロフェッショナル育成講座 タイトル ビジネス感度を高めで受講のこと

連載◆58時間目
「他サイトに差をつける!購入遷移のポイント他」

皆さんこんにちは、飯野です。今月のテーマとは関係ありませんが、先日NHKの朝7時台のニュースを見ていたら、中継で十数人の社員が黙々とパソコンに向かっている映像が出ていました。何かと思えば、コミュニティサイトの検閲を行っている映像でした。中継されていた大手サイト運営会社では、1日に数万件の投稿を目で検閲しているそうです。一見安全な言葉でも、組み合わせによっては自動検閲システムでは発見できない危険な表現があるため(例えば「独身」と「おこづかい」など)、システムで言葉をマーキングした後、言葉の組み合わせは目でチェックしているそうです。コミュニティサイトの運営は今非常に大変です。ショッピングサイトでもブログなどを使った販促が増えてきている今、決して他人事ではないと感じたニュースでした。

さて今月は、他社と“一線を画す”ためのユーザビリティのポイントを紹介していきます。皆さん、サイト運営が安定しているからといって、ユーザビリティはサイトスタート時のまま、ほったらかしになっていませんか?モバイルに尽力している企業のサイトでは、日々マイナーチェンジが行われています。これを読んで、置いていかれないようにしましょう。最後はキャリア動向について報告したいと思います。



慎重すぎるのはNG。購入はスピーディに

カートに入れてから購入するまでのページ遷移は、それぞれのサイトで細かい所は違いますが、大きく2つのパターンに分けられると思います。

購入遷移のパターン

図1をご覧ください。パターンAは4ページで購入完了するのに対し、パターンBは購入完了までに6ページかかっています。パターンAではカートに商品を入れてログインした後、購入手続きへ進むとすぐに確認画面が表示されます。ここでは前回購入時の住所や支払方法が自動で表示され、必要なときだけ編集画面へ行き変更できるようになっています。前回と同じ購入方法であれば、すぐに購入が完了します。それに対してパターンBは、カートに入れてログインした後、前回購入時の内容の自動表示はしますが、それを編集画面上で行っています。名前や配送先、支払方法、配送日など数ページの編集画面を経由した後ようやく、確認画面が表示され、購入完了に至ります。確かに情報を一つ一つ編集できる画面を経由することは安心感があるかもしれませんが、毎回情報を変更するユーザーが果たしてどのくらいいるでしょうか。恐らくほとんどのユーザーは毎回同じ方法で購入していると思います。そうすると使いやすいのは断然、パターンAのほうです。私も日頃からよく使うサイトはブックマークしていますが、それらのサイトは全てパターンAでした。自然と使いやすいサイトしか使わなくなるものです。構築時にしっかりとユーザー目線になっていないサイトが陥りやすいのが、パターンBなのです。

「累計○○個販売!!」表記でユーザーを煽る

訴えかける商品一覧

何気なく見ていて目を奪われたのが図2のサイトNewsCafeショッピング(シーエー・モバイル)です。このサイトは表示の仕方が斬新です。商品一覧を見たら、そこに踊る「累計○○個販売!!」の文字。他社のショッピングサイトで商品詳細ページにこのような文字があるところは時々見かけますが、商品一覧にこれを表示しているのは見たことがありません。かなりインパクトがありますね。さらに商品詳細ページへ行くと、残り個数も表示されます。買うかどうか迷っているときに、「残り1個」と表示されていたら、買わない人はまずいないでしょう。そのようなユーザー心理を上手く利用していると言えます。また、商品一覧の冒頭にカートに入っている商品点数を表示し、カートをいちいち見なくても把握できるようになっています。斬新なだけでなくユーザビリティも考えられています。ちなみにこのサイトは公式サイトですが、ショッピングカテゴリではなくニュースカテゴリの中の、ニュースサイトの中にあります。他のカテゴリをチェックしていると発見が多いものです。

【キャリア動向】公式化への道のりは依然として厳しいが、公式化後のルールは一部緩和傾向

お客様や同業の方からいつも聞かれるのが、今後の公式サイトのルールや一般サイトとの差別化について。気になっていることは皆さん同じです。最近の動向を報告しておきます。まずドコモ。公式化の審査が最も厳しいキャリアとして以前からお伝えしてきましたが、それは現在も変わっていません。現場の感覚から言うと、むしろ以前より厳しくなっていると感じます。冒頭でも書きましたがこのご時勢、キャリアもサイト運営会社も、社会から問われる責任は重みを増すばかりです。現在、公式化の審査は何十項目にもわたって行われ、一つでも基準に満たないものがあると承認されず、承認されるまでに何ヶ月もかかる場合もあります。auとソフトバンクも審査されるポイントはドコモとほぼ同じですが、サイトの規模やコンテンツのボリュームに関する審査は比較的緩くなっています。

公式化した後のサイトに対するルールは緩和傾向にあります。公式サイトでは基本的に何をするにもキャリアに申請が必要ですが、一部のルールは申請が不要となったり申請方法が簡略化されたりしています。また、公式サイトが無料で利用できるキャリアの広告枠も、auやソフトバンクでは今年の夏から秋にかけて拡大され、公式サイトがこれまでより前面に押し出される形になりました。審査を厳しくしてキャリア公式としての価値を高めておいて、公式化したら一緒になってユーザー獲得に乗り出す、というキャリアの姿勢がうかがえます。



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飯野勝弘プロフィール

飯野勝弘プロフィール

日本IBM㈱にて法人営業後、大手通販会社の通販部門責任者を経て、 ㈱MTI(ジャスダック上場企業)執行役員モバイルコンテンツ事業部長として、公式コンテンツ300サイト以上の立ち上げを経験。現在㈱モバイルコマース代表取締役として、全国の通販企業の携帯サイトコンサルティング業務を行う。
主業務に携帯サイトの設計企画、3キャリアへの公式承認代行(完全成功報酬制)、サイト開発、運営、売上UPコンサルティング、セミナー等 幅広く活動中。毎月4キャリア(ドコモ・KDDI・ソフトバンク・ウイルコム)へ通販企業様の公式サイト提案を行っている。数社のIT企業役員も兼務。


連絡先:東京都世田谷区用賀2-38-14 青木ビル 4階
電話03-3700-5259



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