「離脱率を下げる

2009年4月 通販新聞社 月刊「ネット販売」連載記事バックナンバー

携帯電話を「通販ツール」に進化させるプロフェッショナル育成講座 タイトル ビジネス感度を高めで受講のこと

連載◆50時間目
「離脱率を下げる"プラスアルファ機能"(4)」

皆さんこんにちは、飯野です。今回は“プラスアルファ機能”の第4弾をお送りします。ケータイでショッピングサイトを使っていて、せっかく買おうと思ったのに購入画面の操作がわかりにくく、途中で購入を断念した経験はありませんか?何故、そのようなことになってしまうのでしょうか。今回はショッピングカートを中心に、あると便利な“プラスアルファ機能”を一緒に勉強していきましょう。



ショッピングカートが購入の妨げになっていませんか?

まずはショッピングカートから購入のフローが始まります。ユーザーの購入意欲を持続させるために、このショッピングカートのユーザビリティ=接客は非常に重要です。これから買おうとする商品と金額を明確にし、スムーズに商品の追加・削除もできることが基本です。ところが中には、ショッピングカートが単なる買い物メモのようなページなっているサイトが見受けられます。

使いにくいサイトの例

例1をご覧ください。これは使いにくいサイトの例です。まず商品名だけでは、あとからショッピングカートを見たときに、どんな商品なのかが分かりません。また、個々の金額は表示されていますが、送料や合計額がありません。金額が明確でないことがユーザーの不安要素となり、購入のモチベーションを下げてしまいます。また、数量が固定表示となっているためショッピングカート内で変更できず、数量を変更する場合はもう一度商品ページへ戻ってショッピングカートに入れる操作をしなくてはなりません。

ショッピングカートの下方には、「買い物を続ける」と「注文手続きへ」というボタンがあります。購入に進む場合は「注文手続きへ」を押すべきなのですが、「買い物を続ける」が上にあるためこちらを押しそうになり、一瞬迷います。しかも「買い物を続ける」の意味が曖昧で、押した場合にどこへ行くのか分かりません。

一方で例2は、丁寧な接客をしているサイトと言えます。まず、商品名にリンクを貼り、商品詳細ページへアクセスできるようにしてあります。商品は一度ショッピングカートへ入れると詳細を忘れやすいので、これは必要な機能です。また、在庫状況が一目でわかるようになっています。ショッピングカートへ入れてから時間が経つと在庫状況が変わるので、リアルタイムでユーザーに伝えることが大事です。数量はテキストボックスに数字を入れるタイプなので自由に変更でき、削除の場合はチェックボックスにチェックを入れて、「カートの更新」ボタンを押します。ここで大事なのは、変更したら必ずボタンを押すことを強調することです。

購入金額が一定に達すると送料が無料になるサイトはよくあります。これもしっかり赤字などで強調しましょう。「あと○○円で無料になります」と具体的に表示するのがより効果的です。次へ進むリンクはシンプルに「注文手続きへ」ボタンのみ表示します。他に買い物を続けたいユーザーには普通に端末の「戻る」ボタンを使って戻ってもらえばよいので、あえて「買い物を続ける」や、よくある「一覧に戻る」といった案内を付ける必要はありません。

さらにこのショッピングカートが優れているのは、「この商品を購入した人はこちらの商品も購入しています」というレコメンド機能を搭載している点です。ユーザーに欲しい商品を効率よく見つけてもらうために、是非とも導入したい機能です。開発には多少手間がかかりますが、専用のASPも出ているので検討してみる価値はあるでしょう。

仮説⇒検証の繰り返しが大事

カートに入れてから注文が完了するまでには、必ず数ページの入力フォームがあります。住所やメールアドレスなどの入力フォームのユーザビリティに関してはこれまでも何度か取り上げてきましたので今回は割愛しますが、これついては仮説⇒検証あるのみです。まず入力フォーム前ページのアクセス数をとり、どこからどこへリンクする時点でどれだけアクセスが減っているか、離脱率を出します。そこから、リンクテキストの表現やボタンの位置などを変えて検証し、ベストな設定を見つけていきます。そのほとんどはわずか数%の変化だと思います。しかし、それを積み重ねていくことにより、最終的なコンバージョンを上げていくことができるのです。前出のショッピングカートにしても、一箇所変えただけで何らかの変化が出るはずです。

ケータイサイトは手軽です。仮説パターンを思いついたらすぐ実施⇒検証を行ってください。効果がなかったらまたすぐ戻せばいいのですから。(どこをどう直せばいいのかは、是非バックナンバーをご参照ください!)

その時ユーザーの関心を引くものは?

注文完了画面について考えてみよう

これまで取り上げてこなかった、注文完了画面について考えてみようと思います。通常は、例3のようなあっさりした画面が多いと思います。この画面でブラウザを閉じるユーザーがほとんどでしょう。ここでちょっと立ち止まって、例4のような画面にしてはどうでしょうか。注文完了後のやり取りに必要なドメイン設定やお問合せ画面へのリンク、トップページへ戻るリンクなどは基本ですが、その他にも特集やランキングなど、人気のページへのリンクを表示してみてください。双方にメリットがあるのであれば、一つの目的を達成したこのタイミングで、他サイトへのリンクを貼るのもありです。こういった関連ページのリンクを表示することで、ユーザーへ次のステップを提案してあげましょう。


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飯野勝弘プロフィール

飯野勝弘プロフィール

日本IBM㈱にて法人営業後、大手通販会社の通販部門責任者を経て、 ㈱MTI(ジャスダック上場企業)執行役員モバイルコンテンツ事業部長として、公式コンテンツ300サイト以上の立ち上げを経験。現在㈱モバイルコマース代表取締役として、全国の通販企業の携帯サイトコンサルティング業務を行う。
主業務に携帯サイトの設計企画、3キャリアへの公式承認代行(完全成功報酬制)、サイト開発、運営、売上UPコンサルティング、セミナー等 幅広く活動中。毎月4キャリア(ドコモ・KDDI・ソフトバンク・ウイルコム)へ通販企業様の公式サイト提案を行っている。数社のIT企業役員も兼務。


連絡先:東京都世田谷区用賀2-38-14 青木ビル 4階
電話03-3700-5259



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