「デコメールで売上アップ!実際に配信するには」タイトル

2009年2月 通販新聞社 月刊「ネット販売」連載記事バックナンバー

携帯電話を「通販ツール」に進化させるプロフェッショナル育成講座 タイトル ビジネス感度を高めで受講のこと

連載◆48時間目
「デコメールで売上アップ!実際に配信するには」

皆さんこんにちは、飯野です。今回はデコメールでメルマガを出そう!というテーマです。携帯のショッピングサイトにおいてメールマガジンは非常に重要ですので、ほとんどの企業様がテキストメールは導入されていると思いますが、効果はいかがでしょうか?配信しているのにイマイチ反応が薄い、売上につながらない、といった企業様はないでしょうか。そんな企業様に是非おすすめしたいの「デコメール」です。とはいえ、すぐに簡単に配信できるものではありません。今回は特に、営業担当者が見落としがちなデザイン/システム面を中心に、デコメールの配信の前に必要なことをまとめてみました。



時代はデコメ

皆さんはデコメールを使っていますか?略してデコメと呼ばれ、キャリアによっても呼び方が違います(デコレーションメール、デコレメールなど)。簡単に言うと携帯版HTMLメールのことです。背景色や画像、文字の大小、点滅、テロップ…などなど、まるで携帯サイトのようなカラフルな構成にすることができます。また現在、10代20代の女性の6割はデコレーションメールを利用しており、利用頻度は年々高まっています(「ケータイ白書2009」より)。イメージできない方は、キャリア公式サイトのファッション・コスメカテゴリ上位に位置されている女性向けサイトのメルマガを数社、登録してみてください。その派手さにきっと驚かれることでしょう。

一度デコメールのメールマガジンを見慣れると、普通のテキストメールのメルマガは非常に地味で物足りなく感じられます。調査によると、デコメ付きメルマガを受信している人は85%、受信頻度は『週1回以上』が54%。また、デコメ付きメルマガはテキストのみのメルマガに比べ『印象に残る』72%、『面白い』56%という結果が出ています(2007年、株式会社IMJモバイル資料より)。

最近は大手ショッピングサイトのメールマガジンはほとんどデコメールになっていますがまだ導入していないサイトもあるので、導入するなら今がチャンスです。

デコメールでメールマガジンを配信するには?

実際にメールマガジンとして配信できるデコメールを作成するには、各キャリアの仕様に応じたテンプレートが必要です。デコメール対応のメールASPを使用する場合は詳細な技術知識がなくても作成可能ですが、自社で一からテンプレートを作成する場合は、各キャリアのホームページに技術情報が掲載されていますので、それに沿って作成します。現在、何万通もメールマガジンを配信している大手企業でも、ASPを使わずに一から自社で制作しているところもあります。なぜならASPを利用する場合、ASP会社へのメールアドレスの受け渡しが発生するので、個人情報を他社に預けることになります。システム上の都合とはいえ、このやり方に抵抗を感じている大手企業も少なくありません。よってデコメール制作者は、一から自社で作る技術も身につけておいたほうが良いといえます。

デコメールはPCのHTMLメールとは違う

デコメールのHTML

デコメールは、単純にPCと同じHTMLメール感覚で作っても配信できません。これもいつも言っていることですが、携帯にはPCにはない制限が数多くあります。キャリアそれぞれに独自の仕様がありますので、1キャリア分だけ作ってあとは絵文字を入れ替える、という単純な工程では配信できません。デコメールのHTMLに記述しなければならない内容は、メール本体のHTMLだけではないのです(図参照)。次にHTML記述の手順を紹介します。

まず一番上に、(1)何のキャリアかを記すための宣言文を記述します。宛先に入れるメールアドレスのドメインだけでは、そのキャリアに対応したデコメールを表示することができません。次に、(2)デコメール非対応である2G用のメール内容を記述します。メールが2G端末に配信されればデコメールは表示できないので、テキストで表示させるためです。そしてようやく(3)デコメール本体のHTMLを記述します。最後に、(4)画像を文字に置き換えたデータを記述します。(3)でHTMLを記述しただけでは、画像は表示されません。以上の手順で3キャリア分を作成します。絵文字ひとつとってもキャリアごとにそれぞれ記述方法が違うので注意してください。

また、メール配信ASPを利用しない場合に注意すべきこととして、HTMLの構造上、実際にメール画面に表示して確認することが難しい、つまりテスト配信ができないという点です。配信してからミスに気づいたのでは遅いので、より慎重に作成する必要があります。

以上のように、デコメールを自社で一から作成するにはかなりの労力を使います。個人情報保護のポリシーは各社あると思いますが、自社作成はこれだけ大変だということは覚えておいてください。

参考までに、代表的なデコメール対応ASPの会社を挙げておきます。
・エイケア・システムズ株式会社
・株式会社アルトビジョン
・株式会社パイプドビッツ

対応機種によってデコメのバージョンを決める

デコメールは一種類ではなく、いくつかのバージョンがあります。「デコメール対応」となっていればどの機種でも表示できる訳ではありません。例えばバージョン1.0ではほとんどのデコメール対応機種で表示可能ですが、容量が限られるため、デザインが簡素なものになります。バージョン3.0以降はリッチなデコメールができますが、古い端末などはデコメール対象機種でも表示できないものがあります。基準として大体10Kくらいに収めれば、多くの端末で表示できます。この場合、デコメール上で表示できる画像は1つくらいです。バージョンが後になると30Kほど表示可能になるので、画像は3枚くらい表示できるでしょう。より多くの端末に対応させるか、リッチさを優先するかは、ターゲットとするユーザー層を見て運営者が考えてください。

デザインのポイント

前出のとおり、デコメールではあらゆるデザインが可能ですが、より目立つデコメールのデザインとしては、背景色を全面に付けることをおすすめします。画像を入れなくても、広告のような太文字で点滅させる等もインパクト大です。テキストを左右に細かく動かしたりテロップ状にするなど、一箇所動くものがあるととても目を引きます。いずれも、他社のデコメールをとって研究してみてください。

忘れてはいけないパケット通信料

デコメールは、通常のテキストメールよりも容量が大きいためパケット通信料が多くかかります。パケット定額制に入っているユーザーなら問題ありませんが、そうでないユーザーに突然デコメールを配信するとクレームになる恐れがあります。ちなみに、2008年時点でパケット定額制に加入しているユーザーは携帯電話全体の契約数の約半数です(「ケータイ白書2009」より)。デコメールに慣れた若い世代が中心のサイトならいいかもしれませんが、ユーザー層の中心が30代や40代となるなら、配信前に承諾を取るのが無難でしょう。

デコメール配信に際してユーザーの承諾を取る方法には次のようなものがあります。まず、メルマガ登録の際にデコメールにするかテキストメールにするか、選択してもらう方法です。その際、デコメールのサンプル画面も作るようにしてください。既にテキストメールを配信していてあとからデコメールに変える場合は、テキストメールの中で「デコメールもあります、登録はこちらからどうぞ」という風にリンクをつけて案内するのも良いでしょう。

近年のパケット定額制加入者が増加している流れに伴って、携帯メールマガジンの主流は確実にデコメールになっていくと予想します。ただデコメールにするだけでなく、ポイントを押さえて売上につながるものにしていきましょう。



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飯野勝弘プロフィール

飯野勝弘プロフィール

日本IBM㈱にて法人営業後、大手通販会社の通販部門責任者を経て、 ㈱MTI(ジャスダック上場企業)執行役員モバイルコンテンツ事業部長として、公式コンテンツ300サイト以上の立ち上げを経験。現在㈱モバイルコマース代表取締役として、全国の通販企業の携帯サイトコンサルティング業務を行う。
主業務に携帯サイトの設計企画、3キャリアへの公式承認代行(完全成功報酬制)、サイト開発、運営、売上UPコンサルティング、セミナー等 幅広く活動中。毎月4キャリア(ドコモ・KDDI・ソフトバンク・ウイルコム)へ通販企業様の公式サイト提案を行っている。数社のIT企業役員も兼務。


連絡先:東京都世田谷区用賀2-38-14 青木ビル 4階
電話03-3700-5259



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