「離脱率を下げる

2009年1月 通販新聞社 月刊「ネット販売」連載記事バックナンバー

携帯電話を「通販ツール」に進化させるプロフェッショナル育成講座 タイトル ビジネス感度を高めで受講のこと

連載◆47間目
「離脱率を下げる"プラスアルファ機能"(2)」

皆さんこんにちは、飯野です。今月は前回に引き続き、携帯サイトの「これがあったら使いやすくなる=離脱率を下げる」ポイントを紹介していきます。ちょっとしたことに思えるかもしれませんが、小さい携帯の画面は、細かいところこそ大事なのです。できることは是非取り入れてみてください。



商品一覧画像は「表示/非表示」が選べるように

画像ON状態、画像OFF状態 ショッピングサイトでは、商品詳細だけでなく、検索結果などの商品一覧にも商品画像があるのがベストです。ずらっと並んだ商品名を見るよりは、画像を見たほうが一目瞭然ですね。しかしユーザーの中には、画像を見なくても欲しい商品が決まっている人や、画像の読み込み時間がわずらわしいと感じる人もいます。

そんなユーザーのために、商品一覧画像はユーザーの任意で「表示/非表示」の切り替えができるようにすると便利です。ページ上部にリンクで表示するようにしましょう。

さらに、ユーザーが一度「非表示」に設定したら、次回表示したときも自動的に非表示にできるとさらに良いでしょう。

エラー表示とエラー箇所は赤くする

入力が必要なページで入力エラーがあったとき、どのようにエラー表示を出していますか?実は、このエラー表示がページ離脱のきっかけの一つになります。入力してエラーが出てもう一度入力してください、という表示が出たが、どこが間違っているのかわからない…という経験はないでしょうか?入力の仕方がわからなかったら前に進めない=離脱となります。せっかく入力の意思があるのに非常にもったいないことです。エラーページはしっかり作りましょう。

まずは文字の色。最も目に付いて解かりやすいのは赤文字です。このとき注意してもらいたいのが、エラー文字を目立たせるために、同じページ内の他のテキストはなるべく赤を使わないことです。そうすればエラーが目立って見落とすことがありません。そして、間違えた項目自体も赤くします。これで、どこが間違えたのか一目でわかります。

次に表現です。「○○の文字数がオーバーしています。○文字以内で入力してください」というように、何が悪いのか、どうすればいいのか、ユーザーが考えなくてもわかるようにしてください。「○○がエラーです」だけでは、何故?と一瞬ユーザーに考えさせます。それがわずらわしさの元になります。

リンクではダメ!「戻る」はボタンで

登録や購入など、入力ページが続く途中で「戻る」というリンクをつけているサイトは多くあると思います。その場合、「戻る」をテキストリンクにしていますか?それともボタンにしていますか?どちらでもいいように思うかもしれませんが、実はこれが重要な違いなのです。

「戻る」をテキストリンクにしていますか?それともボタンにしていますか?

「次へ」はそのページに入力した内容を次のページに引き継ぐためボタンにしているサイトがほとんどだと思いますが、「戻る」には気を使っていないサイトが多く見られます。上の図を見てください。テキストリンクで戻ると、前のページに入力した内容を保持することができないため、同じことをもう一度入力しなければならなくなります。そこでユーザーは面倒に感じ、入力を止めてしまうのです。「戻る」をボタンにすれば、前のページ入力した内容を引き継ぐことができるので、同じページに戻ったときに、一度入力した内容があらかじめ入っています。このように、ユーザーにできるだけストレスを感じさせないようにすることが携帯では非常に大事です。

完了ページから適切に誘導できているか

登録や購入の完了ページは、ぱっと見て確認したらすぐに次の遷移に移りたい画面です。そのとき適切なページにスムーズに誘導できるかが大きなポイントです。いつも同じようにトップページに戻していたのでは意味がありません。

よくある悪い例を挙げてみます。皆さんのサイトはこのようになっていませんか?

(1)購入しようとしたら、会員でないと購入できない旨が表示され、会員登録へ。会員登録が終わったらトップページへ戻るリンクが表示されたが、購入したかった商品ページに戻れなくなった。

(2)ダウンロードコンテンツのページへ行ったら、ダウンロードは会員登録をしないと出来ない旨が表示され、会員登録したが、ダウンロードページにはもう一度自分で戻らなくてはならない。

上記(1)(2)はどちらも、完了ページに適切なリンクがないことで、ユーザーが目的のページに辿り着けなくなっています。例えば会員登録なら、通常の登録の他にキャンペーンからの登録、購入直前の登録、会員専用コンテンツの直前の登録など、様々なパターンがあると思います。そのパターンの分だけ、完了ページを用意する必要があります。通常表示する「トップページに戻る」リンクの他に、それぞれ直前に見ていたページへのリンクが必要です。

また、会員にならないと購入できない仕様にしているサイトは、会員登録のあと、もう一度住所などの購入情報を入力させることのないよう注意してください。

離脱の原因になるフッターは削除

フッターに色々なページへのリンクがあるのは便利ですが、登録や購入の途中では、そのリンクが登録や購入を中断させてしまう可能性があります。ショッピングガイドなど、途中で参照したいページのリンクは必要だと思いますが、トップページに戻るリンクなどはどうでしょうか。登録や購入の途中でトップページへ戻る必要はないので、リンクは不要です。下手にリンクがあると離脱される恐れがあります。このようにフッターは全てのページを一律にするのではなく、ページに応じて使い分けるようにしましょう(例1)。また、フッターの項目に番号でショートカット機能を入れるとさらに使いやすくなります(例2)。


今回紹介した事はいずれも、携帯を使う立場に立って考えることが大事です。ご自分があまり携帯を使わないのなら、使いこなしている人に、どういうサイトが使いやすいか、使いにくいか、徹底的に聞いてみてください。サイト全体を修正しようとすると大変ですが、一つずつ、良くしていきましょう。



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飯野勝弘プロフィール

飯野勝弘プロフィール

日本IBM㈱にて法人営業後、大手通販会社の通販部門責任者を経て、 ㈱MTI(ジャスダック上場企業)執行役員モバイルコンテンツ事業部長として、公式コンテンツ300サイト以上の立ち上げを経験。現在㈱モバイルコマース代表取締役として、全国の通販企業の携帯サイトコンサルティング業務を行う。
主業務に携帯サイトの設計企画、3キャリアへの公式承認代行(完全成功報酬制)、サイト開発、運営、売上UPコンサルティング、セミナー等 幅広く活動中。毎月4キャリア(ドコモ・KDDI・ソフトバンク・ウイルコム)へ通販企業様の公式サイト提案を行っている。数社のIT企業役員も兼務。


連絡先:東京都世田谷区用賀2-38-14 青木ビル 4階
電話03-3700-5259



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