「公式サイトになるポイント」タイトル

2008年3月 通販新聞社 月刊「ネット販売」連載記事バックナンバー

携帯電話を「通販ツール」に進化させるプロフェッショナル育成講座 タイトル ビジネス感度を高めで受講のこと

連載◆37時間目
「公式サイトになるポイント」

皆さんこんにちは、飯野です。先日講演した、船井総研主催のセミナーには全国の小売業の方々が参加されていました。ところが聞いてみると、ほとんどの企業が自社の携帯サイトを持っていないという状況で、携帯コマースはまだまだこれからだと感じました。最近は携帯キャリアが進めているフィルタリング(有害サイトのアクセス制限)などで一般サイトへの目が厳しくなっていることもあり、公式サイト化がまたブームになる気がします。そこで今回は、「どうすれば公式サイトになれるのか」をおさらいしてみます。



公式サイトとは?

公式サイトとは、携帯キャリア(ドコモ、KDDI、ソフトバンク)が用意した公式メニューへ掲載されるサイトのことです。例えばドコモなら、全iモード利用者が必ず最初に利用するiMenuからリンクされます。掲載されるにはキャリアの審査を通過しなければならないため、誰でも簡単に公式サイトになれるわけではありません。公式サイトになるには、キャリアによって違いますがおよそ次のような基準があります。

■公式サイトの基準
・ 一部ではなく幅広いユーザーにニーズがある。
・ ある程度ECの実績がある。(配送含め)
・ 商材が公序良俗に反していない。
・ 商材数が豊富である。
・ 既にある競合サイトよりも優れた点がある。
・ 頻繁にサイト内容が更新される。
・ 開発、運用ができる。
・ コールセンター(問い合わせ先)が設置されている。
・ 最新機種に対応できる。

このような基準を満たして初めてキャリアに承認されるため、公式サイトは狭き門となっていますが、決して大企業だけではなく、最近では中小企業の公式サイトも増えています。特に現在、楽天やYahoo!などのショッピングモールに入っていて売上を伸ばしている企業は、ぜひ公式サイトになることをお勧めします。公式サイトを一から作る場合、キャリアへの企画提案、開発を含めると、期間は早くても半年くらいかかりますが、それでも公式化をお勧めするのは、公式サイトには次のようなメリットがあるからです。

■公式サイトのメリット
・ キャリアのメニューに直結しているため、アクセスが上がる(一般サイトの数十倍に上がった例もよくある話)。
・ キャリアの検索メニューに優先的に表示される。
この2つは一般サイトにはどう頑張っても真似できないポイントです。結果的に一般サイトよりも高い売上高を獲得することができます。

キャリア別「公式サイトへの入り方」

それでは次に、公式サイトへの入り方を具体的に見ていきましょう。どのキャリアもまずはWebからエントリーします(URLは次ページ参照)。基本的な流れは3キャリアとも共通。まず企画書と会社概要、登記簿謄本などの書類を申請し、審査が通れば開発→テスト→公開(スタート)となります。

ドコモ信頼性をアピール

ドコモ信頼性をアピール
審査基準が最も厳しいのがドコモで、ここの審査を通過すれば他のキャリアも通過できる可能性が高いです。とはいえ、通過の壁は以前よりは低くなってきているとの声もあるので、まずはチャレンジしてみることをお勧めします。

まずはWebにアクセスし(図1)、会社名や連絡先などを入力して「仮登録」を行います。数日後、ドコモから必要書類が届いたら企画の申請に入っていきますが、ここからがちょっと面倒です。ドコモの企画書にフォーマットはありませんが(08年2月現在)、とにかく詳細に、掲載基準を満たしていることが誰の目にも分かるように作るようにしましょう。数枚の企画書では即却下されます。企画書作成のポイントは、サイトの信頼性をアピールすることです。記載するべき項目の例としては、ECの実績(売上、利用者数)、市場規模(どのくらいのユーザーにリーチ可能か)、商材数(少なすぎないか)、商材の中身(食品、輸入品の安全性、薬事法等)、掲示板やクチコミの管理体制(ユーザー投稿機能の目視確認は必須)などです。これら全てがクリアになっていることをしっかり企画書に記載してください。通常は、数回の差し戻しを経てようやく承認となります。


KDDI ドコモより基準は比較的寛容

KDDIでもエントリーすると「エントリーキット」という必要書類一式が送られてきますので、その中にある雛形に沿って企画書を作成します。KDDIは比較的、商材数や実績に対しては寛容ですが、サイトの管理体制についてはドコモ同様、しっかり記載してください(図(2))


ソフトバンク 厳しいキャリアチェック

ソフトバンクもWebからエントリー(E-MAIL登録)を行います(図3)。登録するとソフトバンクから返信が届きますので、返信メールの指示に従って企画申請を行います。企画書の雛形は上記のサイトからダウンロードできますので、あらかじめ作成しておきましょう。企画書には細かい質問項目が多数あります。ある程度の携帯や開発に関する知識を必要としますので、企画書作成の際は技術者の方にも手伝ってもらうと良いでしょう。特に対応機種については、サイト公開前のキャリアテストの際に厳しくチェックされるので、実際に開発できるかどうかを考え、安易に記載しないようにしましょう。申請後、約1ヵ月後に審査結果が通知されます。


まとめ

各キャリアとも、この他にもWebでは公開されていない細かい規定がありますので、審査が一回で通ることは稀だと考えてください。企画書に不備があれば、何回も差し戻されます。サイトをスタートさせたい日が決まっている場合は、余裕をもったスケジュールで申請を進めるようにしましょう。申請の手続きや企画書を作成する時間がないという場合は、代行業者を利用するのも一つの手です。またキャリア審査を通過した後には、サイト開発があります。開発期間は3カ月は見ておいた方が良いでしょう。開発が完了すると、キャリアのテストを受けます。キャリアテストはサイト公開の1~3週間前に行われますが、どのキャリアもチェックが厳しく、ここで落ちるとサイト公開が延期されます。最後まで気が抜けないのが「公式サイト」なのです。



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飯野勝弘プロフィール

飯野勝弘プロフィール

日本IBM㈱にて法人営業後、大手通販会社の通販部門責任者を経て、 ㈱MTI(ジャスダック上場企業)執行役員モバイルコンテンツ事業部長として、公式コンテンツ300サイト以上の立ち上げを経験。現在㈱モバイルコマース代表取締役として、全国の通販企業の携帯サイトコンサルティング業務を行う。
主業務に携帯サイトの設計企画、3キャリアへの公式承認代行(完全成功報酬制)、サイト開発、運営、売上UPコンサルティング、セミナー等 幅広く活動中。毎月4キャリア(ドコモ・KDDI・ソフトバンク・ウイルコム)へ通販企業様の公式サイト提案を行っている。数社のIT企業役員も兼務。


連絡先:東京都世田谷区用賀2-38-14 青木ビル 4階
電話03-3700-5259



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