「飯野クリニック」ケース(2):「ケンコーコム」(ケンコーコム)タイトル

2007年7月 通販新聞社 月刊「ネット販売」連載記事バックナンバー

携帯電話を「通販ツール」に進化させるプロフェッショナル育成講座 タイトル ビジネス感度を高めで受講のこと

連載◆29時間目
「飯野クリニック」ケース(2):「ケンコーコム」(ケンコーコム)

皆さんこんにちは、飯野です。「飯野クリニック」第2回は、健康関連EC大手のケンコーコムが運営する「ケンコーコム」を取り上げます。楽天やYahoo!のモールでも展開していますが、今年は特に自社サイトに力を入れていきたいという、原田直美執行役員マーケティング本部長にお話を伺ってきました。



企業・サイトの特徴
携帯とPCで月商5億円超、携帯はシェア2%

ケンコーコムは2000年にPCサイトをスタートし、05年にドコモ公式サイトをオープン。現在は3キャリア公式と、楽天、Yahoo!で支店を展開しています。現在、商品数は7万点、売上高はPCサイトと合わせて月5億円を超えていますが、その中で携帯のシェアはまだ2%ほど。これからは自社携帯サイトをどう伸ばしていくかが課題となっています。

自社サイトでの付加価値を試行錯誤

携帯サイトで売り上げが伸びるようになったのは、昨年秋に各キャリアに検索エンジンが導入されてから。特にKDDIでは売上高とアクセスが3倍に伸びたようです。携帯の新規客の6割が検索エンジン経由で入ってくるため、携帯のSEO、SEMには一番力を入れたいとのことです。
ただ、携帯とPCの検索キーワードの傾向は全く違っていて、携帯で特徴的なのは、「痛い」や「痒い」などの具体的な症状を入れてくること。そういった言葉で検索してきた場合に何を提案すればいいのか、分析を進めている最中です。もう1つの傾向は、「お悩み系」の商品が良く売れるということです。よりパーソナルなツールである携帯ならではの現象といえます。
現在、試行錯誤中なのが「自社サイトとしての付加価値」。楽天やYahoo!のモールにはポイントという特典がありますが、それに対抗できるサービスを自社サイトで打ち出していくことが課題です。ロングテールで安定した品ぞろえを魅力としているケンコーコムとして、どんなサービスができるのか。そこに重点を置いています。

サイト診断
ポイント:ユーザーの「面倒くさい」を減らす!

ケンコーコムTOPページ

(1)メルマガは必須! 最大の問題は、メルマガ登録がトップページにないことです。購入手続きの中でメルマガ受信の選択肢はありますが、購入しないとメルマガが受け取れない仕組みになっています。メルマガは誰でも無料で受け取れるようにするのが基本。今すぐ改善してください。その際、登録は簡単に、空メール一発でできるように。登録の前に、メルマガのサンプルが見られるページも入れてください。適切なメルマガ配信で売り上げは確実に伸びます。

(2)写真は大きく、なるべく多く
写真がほとんどの1商品につき1枚しかなく、小さくて見づらいものが多いです。例えば食品やサプリメントなら、お客は中身を見たいのではないでしょうか。商品写真は、最低3つは用意したいところです。

(3)十分な商品説明で安心感を
商品説明文の文字は一回り小さくして、なるべくたくさんの情報を入れましょう。説明が多いほど、お客は安心します。また長文になっても飽きさせずに読ませ、商品をしっかりアピールするために、強調したい部分は文字色を変えたり絵文字を使ってみるのもコツです!

(4)購入時に個数を選べるように
現在は購入画面で個数が選べず、買い物カゴに入れてから個数を変更するようになっています。これではまとめ買いをしたいお客が大変使いにくいです。プルダウンで個数を選んでから、買い物カゴに入れられるようにしてください。

(5)ボタンの位置はよく考えて
購入手続きの画面にいくと、ドメイン指定受信の受信設定ボタンが先に出てきます。これではボタンが目立つため、ドメイン指定受信を設定していないユーザーもついボタンを押してしまい、購入手続きが遠のいてしまう可能性があります。「購入手続きへ」のリンクを上に設置してください。

(6)華やかなトップページで印象づける
同カテゴリにある他サイトに比べ、トップページが寂しい印象を受けます。初めて訪れたユーザーにも使ってもらうためには、ある程度インパクトが必要です。注目商品やランキングの画像を載せて、視覚で新規客を引き込むことも重要です。

(7)1クリックでも早く購入までの導線を短く
トップページから商品購入までの導線が遠いですね。例えば「今日の売れ筋」をクリックすると各商品ジャンルへのリンクが並び、「売れ筋」商品がすぐに表示されません。ジャンルへのリンクよりも先に、「売れ筋」商品の画像を出してください。購入率が上がります。

(8)商品一覧で工夫を
商品一覧がテキストのみのページになっているので、ここにサムネイルも表示するとよいでしょう。文字よりも画像の方が商品が探しやすくなります。パケット定額制に入っていないユーザーのことも考えて、画像は表示と非表示が切り替えられるようにするのがベストです。また現在は、商品一覧の並べ替えはページの一番下に行かないとできませんが、これではすぐに安い順で見たい人や、売れ筋順で見たい人が不便です。並べ替えは上部にも表示するようにしましょう。

(9)商品ページの上部に「サイト名」のリンクを
新規ユーザーの6割が検索サイトからで、直接商品ページにアクセスするユーザーが多いということなので、どの商品ページを見ても「ケンコーコム」と分かるように、上部にサイト名を入れましょう。その際、トップページへリンクするようにします。今は一番下までスクロールしないとサイト名が分からないので、検索エンジンから商品ページにきたユーザーはこの商品だけで終わってしまいます。聞いたことのある「ケンコーコム」のリンクがトップにあれば、お目当ての商品以外の「ついで買い」が発生しやすくなります。

(10)次の商品も買いやすく
現在、1商品を買い物カゴに入れると、「前の商品に戻る」というリンクがありません。「戻る」ボタンでは戻れるのですが、サイト上では「他もさがす(トップ)」というリンクが目立つため、買い物カゴに商品を1つ入れたら、ユーザーはトップに戻りがちです。せっかく、商品ページで関連商品やレコメンドを入れても、そのページに飛べないのであれば、後で買おうと思ってもそれきりになってしまいます。ここはぜひ、「商品ページに戻る」というリンクをつけてください。

(11)電話注文もしやすく
電話注文が各商品ページからできるようになっていて、注文には「商品コードを伝えると早い」と書いてありますが、それはページの一番上まで戻らないと見ることができません。この商品コードは、「電話注文」リンクのすぐ下にでも表示してください。1行なので邪魔にはならないはずです。これで電話注文がスムーズになります。

商品の見せ方も売り方も、携帯はPCサイトとは違った工夫が必要になります。いつも商品を買う側に立って、どうしたら買いやすいか、買いたくなるか、サイトを見直していくことが結局は売り上げアップへの、一番のコツになるのです。



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飯野勝弘プロフィール

飯野勝弘プロフィール

日本IBM㈱にて法人営業後、大手通販会社の通販部門責任者を経て、 ㈱MTI(ジャスダック上場企業)執行役員モバイルコンテンツ事業部長として、公式コンテンツ300サイト以上の立ち上げを経験。現在㈱モバイルコマース代表取締役として、全国の通販企業の携帯サイトコンサルティング業務を行う。
主業務に携帯サイトの設計企画、3キャリアへの公式承認代行(完全成功報酬制)、サイト開発、運営、売上UPコンサルティング、セミナー等 幅広く活動中。毎月4キャリア(ドコモ・KDDI・ソフトバンク・ウイルコム)へ通販企業様の公式サイト提案を行っている。数社のIT企業役員も兼務。


連絡先:東京都世田谷区用賀2-38-14 青木ビル 4階
電話03-3700-5259



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