新企画・「飯野クリニック」、スタート!ケース(1):「海外ブランドセール」(ヴァイスロイ・インターナショナル)タイトル

2007年6月 通販新聞社 月刊「ネット販売」連載記事バックナンバー

携帯電話を「通販ツール」に進化させるプロフェッショナル育成講座 タイトル ビジネス感度を高めで受講のこと

連載◆28時間目
新企画・「飯野クリニック」、スタート!ケース(1):「海外ブランドセール」(ヴァイスロイ・インターナショナル)

皆さんこんにちは、飯野です。今号から、1つのサイトを取り上げて中身を見ていく“誌上サイト診断”を行っていきます(不定期)。題して「飯野クリニック」。記念すべき第1回は、ヴァイスロイ・インターナショナルが運営する「海外ブランドセール」(主要3キャリア公式サイトで運営)です。



企業・サイトの特徴
輸入卸売業からEコマース事業へ

ヴァイスロイ・インターナショナルは1990年に設立以来、海外一流ブランド品の仕入れ・卸業・小売を手掛けてきました。2000年にネットへ進出し、03年に携帯電話公式初のブランド専門サイト「海外ブランドセール」をオープン。映画「ターミネーター3」にも出演した有名女優にカバンと携帯だけを身に付けさせて「携帯とブランドさえあれば生きていける」というCMを打つなど、早くから携帯に並ならぬ情熱を注いできました。

エンタメ性を重視しリピーターを確保

このサイトの1番の強みは「エンタメ性」です。ブランド品をただ安く売っているサイトならばたくさんありますし、最近では競合サイトも増えてきました。そこでヴァイスロイ社では、「安さだけでは勝負できない」「他とは違った売り方をしなければ」と試行錯誤した結果、エンタメ性を打ち出していくことにしました。
その1つとして、サイト内のいろいろなページに隠したキーワードを全て探し出すと1つのキーワードが完成し、商品購入の際にそのキーワードを所定の欄に入力すると送料無料や1,000円引きになるといった“買い物につながる遊び”のコンテンツを導入しています。
当初、お客にとっては「キーワード探しなんて面倒なのでは?」「余計に時間がかかって購入から遠のくのでは?」といった心配もあったようです。しかし、検証を繰り返していくうちに、リピーターには毎回同じでは飽きられてしまうので、「遊びがあった方がサイトを使ってもらえる=購入率が上がる」という結論に至ったといいます。結果的にリピート率が上がり、今では購入者の約6割がリピーターとのことです。

サイト診断
ポイント:生身の店員がいると思ってサイトを作ること。

「海外ブランドセール」(ヴァイスロイ・インターナショナル)TOPページ

(1)検索ボックスはトップに 各キャリアがメニューリストに検索ボックスを設けたことで、フリーワードを入れて検索することは携帯でも当たり前になりました。もちろん、ショッピングサイトでも上にあると便利です。今は第2階層にあるので、トップページ上部に出してみてください。きっとコンバージョンが上がるはずです。

(2)どこの写真かを明記し、さらに詳しいコメントを商品写真が充実していますが、写真のリンク表示は「写真1」「写真2」…と列記されているだけでどこの写真なのか分かりません。これを「写真1(正面)」「写真2(背面)」…等しっかりとどこの写真か教えた方が、お客にとっては見たい部分がすぐ見ることができて親切です。
実店舗では、店員が商品を手にとって見せたときに必ず一言、商品の特徴を言いますよね。携帯でも同様に、写真を見せたら、生身の店員が語るように商品説明を一言加えてあげましょう。

(3)長い商品説明は、色や絵文字を使って商品説明文は十数行に渡って書かれていますが、文字色が1色で、さらに絵文字もないために変化がありません。これでは読み飛ばされてしまいます。
きちんと商品をアピールするためには、強調したい文字は色を変え、文字だけで飽きさせないように絵文字を入れましょう。商品説明文はあるほどいいので、フォントを小さくして、より多くの情報を盛り込んでください。英数カナは半角にしてすっきり見せることもお忘れなく。

(4)お客に疑問を持たせないページ作りを
商品購入画面では「ポイント」や「会員のみ」といった言葉が出てきますが、初めて見たお客には何のことか分かりません。ここに「ポイントとは」「会員登録はこちら」のようなリンクを付けて、お客が疑問をすぐに解決できるように。

(5)「友達に教える」ボタンは集客チャンス
各商品ページやトップページに、「お友達に教える」ボタンを付けましょう。コストをかけずにサイトを宣伝できるチャンス。付けないのはもったいない!

(6)「メルマガ登録」は目立つところに
「メルマガ登録」がサイトの1番下に表示されていて、見付けにくいですね。誰でも気軽に登録できるのがメルマガのいいところ。メルマガ登録のリンクは、すぐ目に付くところに。

(7)ブランド別メルマガで見込み客へ訴求
現在のメール配信は週3回ほどで情報量も豊富ですが、さらにしっかりと見込み客を集めるために、ブランド別のメルマガを作ってみましょう。会員登録時に自分の好きなブランドを登録してもらうようにします。「シャネル」の登録者にはシャネルの新作が入ったらすぐにメルマガを送るようにすると、購入率がさらにアップするはずです。

(8)「フッター」「上へ戻る」の有効活用を
各ページのフッターが「HOMEへ戻る」のみとなっていて、各コーナーへはトップページに戻らなければ行けません。フッターはもっと活用しましょう。検索、ランキング、新作、ブランドリストなどの主要メニューを各ページのフッターに入れると、見たいページにすぐに飛べて、サイトが格段に使いやすくなります。
また、トップページや各ページの下に、「上へ戻る」ボタンを付けましょう。ページが長くなると上へ戻るのが煩わしくなります。「1」を押すと戻る、などと数字キーでショートカットボタンにすると、より便利です。

(9)更新日や限定期間の表示で
クリック誘導毎日更新されているコーナーや「○月○日までの限定特価」などのコーナーがありますが、これがトップページには表記していないので分かりません。「毎日更新!」と表示したり、「○月○日まで!急いで!」のように期間限定の日付等を明確にトップページに表示した方が、お客はクリックしてみようという気になるはず。お客の心を動かす言葉でしっかりアピールしていきましょう。

(10)「残りあと○個」で購買欲をあおって
商品の中には「レアアイテム」「在庫わずか」などと書かれているものが多数ありますが、そのレア感がいまいちリアルに伝わってきません。商品購入ページに「残りあと○個」と表示し、実際に購入される度に個数が減るような仕組みにしてみてください。お客に「買わなくちゃ!」と思わせましょう。

自社サイトをどんなに研究していると思っても、第三者に見られると意外な発見があるものです。



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飯野勝弘プロフィール

飯野勝弘プロフィール

日本IBM㈱にて法人営業後、大手通販会社の通販部門責任者を経て、 ㈱MTI(ジャスダック上場企業)執行役員モバイルコンテンツ事業部長として、公式コンテンツ300サイト以上の立ち上げを経験。現在㈱モバイルコマース代表取締役として、全国の通販企業の携帯サイトコンサルティング業務を行う。
主業務に携帯サイトの設計企画、3キャリアへの公式承認代行(完全成功報酬制)、サイト開発、運営、売上UPコンサルティング、セミナー等 幅広く活動中。毎月4キャリア(ドコモ・KDDI・ソフトバンク・ウイルコム)へ通販企業様の公式サイト提案を行っている。数社のIT企業役員も兼務。


連絡先:東京都世田谷区用賀2-38-14 青木ビル 4階
電話03-3700-5259



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