「“デコメ”徹底研究(2)」タイトル

2007年5月 通販新聞社 月刊「ネット販売」連載記事バックナンバー

携帯電話を「通販ツール」に進化させるプロフェッショナル育成講座 タイトル ビジネス感度を高めで受講のこと

連載◆27時間目
「“デコメ”徹底研究(2)」

皆さんこんにちは、飯野です。今号は「デコメ徹底研究」の第2弾、“実践編”となります。前号でデコメールのすごさをお分かりいただけたと思いますので、今回は実際にサイトで配信する方法や注意点、配信のコツなどを勉強していきましょう。



メール配信システム選びのポイント

作成・受信対応

デコメールを配信するには、まずデコメールを作らなければなりません。背景色を付けたり文字の色を変えたり画像を挿入したり――と、要はHTMLを書かなければなりません。普通の企業の携帯担当者のほとんどは、そんな知識も時間もないというのが現状ではないでしょうか。配信システムの開発という大仕事もあります。
そこで利用したいのが、サービス会社が提供するメール配信システムです。これなら既に製品としてあるシステムを使えるので開発が必要ありません。メール作成ツールを使えばHTMLが書けない方でも簡単にデコメールが作れます。
とはいえ、メール配信会社は無数にあり選択には悩むところだと思います。そういうときは、まず要件を整理しましょう。コスト?機能?セキュリティは?など、重視する点によって選ぶ会社がおのずと決まってきます。選ぶ際は、以下のポイントに注意してみるとよいでしょう。これらはデコメールだけでなく通常のテキストメールにも当てはまります。

(1)デコメールに対応しているか?
(2)配信したいキャリアに対応しているか?
(3)サーバー専有型かASP型か?
(4)キャリアのブロック対策はあるか?
(5)エラーアドレスの処理が行えるか?
(6)セキュリティは安心か?
(7)メール作成・管理ツールの使い勝手は?
(8)配信速度は?

(1)と(2)は当然確認しなければなりません。(3)は予算や運用方針次第です。サーバー専有型は一時的に費用がかかりますが、長期的にみるとASPよりお得なこともあります。ASPはとにかく手軽にメール配信を始めたい企業に合っています。
(4)の「キャリアブロック」とは、各キャリアが迷惑メール対策として行っている受信ブロックのことです。ある量以上のメールを一度に大量配信すると、キャリアがそれを迷惑メールとみなし「一定期間メール配信が全くできなくなる」という恐怖の現象です。実際にこれまで多くの企業がこの「キャリアブロック」に悩まされています。大量配信したい場合は、キャリアブロック回避システムがあるかどうかも重要なポイントです。
(5)の「エラーアドレス」とは、ユーザーの受信容量オーバーやアドレスの変更、受信拒否設定などにより受信されずに戻ってきてしまうアドレスのことです。このエラーアドレスがたまると無駄なメールを何通も配信することになるので、遅延やキャリアブロックの原因になります。(6)のセキュリティは、大企業であるほど悩みどころでしょう。特にASP型は、メール会社に全ユーザーのアドレスを渡すことになるので、Pマーク取得などの個人情報保護がしっかりしている会社を選ぶことをおすすめします。
(7)はサイト運用者にとって重要です。使い勝手については、メール会社のデモンストレーションやお試しサービスの利用をおすすめします。(8)はメールをどのように利用するかで重要度は違ってきます。単なる更新情報であれば配信に多少時間がかかってもいいかもしれませんが、タイムセールの告知など、よりタイムリーに情報を提供したい場合は重要です。

時間帯、昼と帰宅時が狙い目

デコメールの導入が決まったら、まず他社サイトのデコメールを受信して研究しましょう( 前号参照 )。単に画像を入れて派手にすればいいというものではないことに気付くはずです。
デコメール以外にも当てはまるメール配信のコツは、まず、数種類を用意すること。例えば洋服のサイトなら、レディース編、小物編、インナー編、というようにです。これは、数種類のメルマガに登録させておいて、もしも1つを退会しても他が残る、つまりなかなか辞めさせないようにするためです。そうするとメールアドレスを維持できるので、臨時のキャンペーンメールなどを配信するときに使えます。
もう1つ重要なのが時間帯です。早朝や夜中を避けるのは当然ですが、さらにレベルアップして、昼食時や帰宅時を狙いましょう。開封率が違います。
携帯限定のタイムセールなども有効です。「10時48分説」というのがあるのをご存知でしょうか。ある物販サイトで、夜の人気ドラマが終わる時間の午後10時48分に「ドラマで○○○が使った商品」としてメルマガを出したところ、ものすごく高い反響があったそうです。携帯がそれだけ生活時間に密着したツールだということが分かりますね。

デコメかテキスト、選択できる配慮を

デコメかテキスト、選択できる配慮を

このように、訴求効果が高いデコメールですが、ユーザー全員に送っていいわけではありません。ユーザーの大半は3G端末利用者ですが、まだパケット定額制に入っていない人が多いのも現状です。そういった人はメール受信も有料になるので、デコメールが迷惑な場合もあるのです。ユーザーが登録時にテキストメールかデコメールかを選べる箇所があると親切です(右図 )。

いかがでしたか?PCがそうだったように、携帯もデコメが主流になる日はそう遠くはないはずです。携帯のメール開封率は1時間以内が90%だといいます。メルマガは携帯サイトの最大の武器といっても過言ではありません。ぜひ上手く利用して、サイトの売り上げを上げていきましょう。



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飯野勝弘プロフィール

飯野勝弘プロフィール

日本IBM㈱にて法人営業後、大手通販会社の通販部門責任者を経て、 ㈱MTI(ジャスダック上場企業)執行役員モバイルコンテンツ事業部長として、公式コンテンツ300サイト以上の立ち上げを経験。現在㈱モバイルコマース代表取締役として、全国の通販企業の携帯サイトコンサルティング業務を行う。
主業務に携帯サイトの設計企画、3キャリアへの公式承認代行(完全成功報酬制)、サイト開発、運営、売上UPコンサルティング、セミナー等 幅広く活動中。毎月4キャリア(ドコモ・KDDI・ソフトバンク・ウイルコム)へ通販企業様の公式サイト提案を行っている。数社のIT企業役員も兼務。


連絡先:東京都世田谷区用賀2-38-14 青木ビル 4階
電話03-3700-5259



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