「それで本当に改善されるのか?サイト改善の前にチェックすべきこと」タイトル

2005年6月 通販新聞社 月刊「ネット販売」連載記事バックナンバー

携帯電話を「通販ツール」に進化させるプロフェッショナル育成講座 タイトル ビジネス感度を高めで受講のこと

連載◆04時間目
「公式サイトになったら徹底して掲載順位にこだわれ!」

念願の公式サイト入りを果たし、それだけで安心してしまっている企業をよく見受けます。しかし、それでは競合他社にアクセス数で抜かれ、公式サイト内でも目立たない存在になってしまいます。これでは公式入りした意味がありません。公式サイトであることの効果を最大限に生かすには、公式入りした後、徹底して掲載順位にこだわらなければなりません。



すべてが決まる2週間

前回までにも触れてきたように、公式サイトのカテゴリーでは訪問者数によって各サイトの掲載順位が決定します。詳しく言うと、キャリアが決めた集計期間にサイトのTOPページを訪れたお客様が何人いたかにより、次回のメニュー更新時にサイト順位が入れ替わるのです。

つまり、訪問者数の多いサイトほど上位に、言い換えれば目立つ位置に掲載されるということです。通販サイトにとっては、目立つことは売り上げをも大きく左右するわけですから、公式入りした後はいかに掲載順位を上げるかが重要になります。

まず、スタート当初のメリットを生かさない手はありません。スタートしたばかりのサイトは、カテゴリーの一番いい位置でお披露目してもらえます。

また、キャリアのパンフレット掲載やサイト内の告知メニュー内でも「最新サイト」として告知してくれます。このカテゴリー掲載位置が一番上位に載る期間は1週間から2週間です。(キャリアにより異なる)

この期間でいかに訪問者数を増やすかは非常にポイントになります。この2週間ですべてが決まると言っても過言ではないほどです。

1人でも多くをTOPページへ

では具体的にどんなことをすればいいのか--。

店舗を持っている企業であれば、このスタート日より店舗のお客様にキャンペーン告知をします(中にはスタート日の前から事前公告を打つ企業も多いです)。通販企業であれば、新規DMをサイトスタート日に合わせ、既存客に郵送告知します。大きな企業になると、TVCMを展開することもあります。

ちなみに、公式サイトのスタート日は各キャリアが決めた日(ドコモとボーダフォンは月に2回、KDDIは毎週1回)になります。このスタート時のメリット以降、たとえばドコモでは3ヵ月周期でメニュー掲載変更があります。

それ以降は実力主義の世界が待っていて、訪問者数が少なければ下位に掲載されます。携帯公式ビジネスが「先行優位型ビジネス」といわれる所以です。

PCの業界ではSEO対策は当たり前です。しかし携帯業界ではまだSEOという文化はありません。ひたすらアクセス数を稼いで、メニュー位置を上げていき、新規ユーザーの目にとめることが重要です。

KDDIは「auでオカイモノ」と題して大々的にショッピングを盛り上げています。そのお陰で、今ではショッピング関係サイトが500サイトに増えてきています。しかし逆に、カテゴリー内で下位のメニュー掲載になると、もうほとんどユーザーの目には触れない状態になります。何ページもサイトをめくらなければいけないため、当然、定額制に入っていないお客様はパケット代がかさんでしまうからです。

ですから、とにかく1人でも多くの人をTOPページに呼び込み、登録カテゴリーのファースト画面(上位7社)に掲載されるようになるほかありません。

「勝手→公式」はOK

訪問者数を増やす有効な手段の一つとして、自社の資産(店舗、DM、チラシ、NET)と連携することがあります。

先日、某大手通販企業さんから「公式化をしたら現在の自社の勝手サイトはクローズしなければいけないので、もったいない。どうすればいいのか」という相談を受けました。しかし、この方の認識は間違っています。決してそんなことはありません。

公式サイトを持つことができても、勝手サイトは継続運営していてなんら問題はありません。しかし将来的には、その勝手サイトで登録をされているユーザーを公式サイトへうまく誘導してあげることが大切です。

先のご相談は勝手サイトのURLでキャンペーンを行っていたり、販促物にURLを刷っていたりした場合を想定されたお悩みだったわけです。各キャリアのルールとして、公式サイトから勝手サイトへのリンクは禁止ですが、勝手サイトから公式サイトへのリンクは問題ありません。

現在、多数の会員を自社勝手サイトで抱えている企業は是非公式にして、ここへさらに新規ユーザーを引き込むための取り組みを行うことをお勧めします。

言葉と企画力が左右する広告

次は広告のお話です。携帯で広告と言ってもPCのように多種ありますが、まずは王道の「バナー広告」、「メール広告」についてお話しましょう。

各キャリアには専門の広告代理店があり、それぞれ有力携帯サイトの中の枠を買い、それを他社クライアントに売っています。クライアントはそこにバナー広告をだします。

料金はそれぞれサイト媒体によっても異なりますが、PV(ページビュー)2円~5円あたりが相場のようです。ここではユーザー数ではなく、何回クリックされたかがポイントです。

例えば、10PVといっても10人のお客様がページを見たことにはなりません。1人のお客様が10回ページを見たかもしれないからです。代理店はアクセス数の多い有力サイトのTOPページ広告枠をラインアップし、「1週間で100万PV保証」、「200万PV保証」などの保証をつけて販売しています。

さて、このPV保証に対し、どのくらいそのバナーをクリックするかは、バナー文字(デザイン)にも大きく左右されるところです。何しろ、約縦5mm×横1.5cmのとてつもなく小さいバナー枠に入れられる文字は限られますから、いかにキャッチーな言葉を使うかがポイントになってきます。

レスポンス10%もあれば、非常に効果的なバナー広告と言えます。さらに注目したのが、TOPページを見てくれたお客様のうち会員になっていただけるお客様が何人いるかということです。

iMenu 広告掲載イメージ

メニュー順位をあげるためにはTOPページ訪問客数が必要といいましたが、実際に売り上げを上げていくためには、そこからさらに会員になっていただく必要があり、これはTOPページの企画力が大きく左右します。

企業の中には毎日の更新や販促で、確実に毎回メニュー順位を上げてきているところもあります。皆さんも是非、定期的に自社サイト、あるいは、競合サイトのメニュー順位を確認してみてください。いきなり上位に食い込んできたサイトは必ず見るようにしてください。きっと何かキャンペーンや広告をだしているに違いありませんから。

ではまず皆さんが代理店からバナーを購入する場合は、バナーを張るサイトと自社サイトのお客様が同じ人種(ターゲット)であることを確認しなければいけません。同じ人種でなければ、ターゲットが違ってきますので、広告効果(レスポンス)も小さくなります。

たとえば、プロ野球球公式サイトにファッション(洋服)通販のバナーはどうかと思います(笑)。逆に、引越し業者の公式サイトが3月の引越し繁忙期に不動産紹介サイトにバナーを出すのは非常にレスポンスが高かったりします。アクセス数が通常より100倍違うことなどよくある話です。

また、年間の各種イベント時期(クリスマスやバレンタインデー、ゴールデンウイークなど)にキャリアが用意する企画に連動したり、キャリアのカタログ、請求書の同梱チラシに掲載されることも非常に効果があります。

イベントに合わせて有効な広告を選択していくには、やはり始めのうちは、代理店やコンテンツプロバイダーなどに相談をして少しずつ勉強する以外に早道はないと思います。仮説~検証を繰り返すことにより、携帯サイトの成功法則が見つかってきます。この勉強を競合他社より早くできた企業が、携帯業界では優位に立てると断言できます!

広告は奥が深いです。次回もこの部分から皆さんと勉強していきましょう。



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飯野勝弘プロフィール

飯野勝弘プロフィール

日本IBM㈱にて法人営業後、大手通販会社の通販部門責任者を経て、 ㈱MTI(ジャスダック上場企業)執行役員モバイルコンテンツ事業部長として、公式コンテンツ300サイト以上の立ち上げを経験。現在㈱モバイルコマース代表取締役として、全国の通販企業の携帯サイトコンサルティング業務を行う。
主業務に携帯サイトの設計企画、3キャリアへの公式承認代行(完全成功報酬制)、サイト開発、運営、売上UPコンサルティング、セミナー等 幅広く活動中。毎月4キャリア(ドコモ・KDDI・ソフトバンク・ウイルコム)へ通販企業様の公式サイト提案を行っている。数社のIT企業役員も兼務。


連絡先:東京都世田谷区用賀2-38-14 青木ビル 4階
電話03-3700-5259



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